ジークレー版画とは、1980年代に開発されたドラム式プリンター「アイリス」を、写真家で音楽家のグラハム・ナッシュが使用したことが起源の、デジタル再生版画です。
そこからジークレーはアイリスとも呼ばれ、超高精細デジタル出力の代名詞ともなりました。
近年は、有形文化財や希少価値の高い絵画のアーカイブ、複製など、
原画に最も忠実な再現を必要とする場で用いられています。
ジークレー(Giclee)は、 "吹き付けて着色する"という意のフランス語が語源。 従来のリトグラフやシルクスクリーン版画と異なり、原版を作製せずに刷り上げるのが特徴です。
高精細で広色域、かつ耐光保存性を誇る高クオリティ顔料を使用し、キャンバス、版画用紙、写真用紙や和紙などの素材に出力します。その精細さは、「えんぴつの擦れ具合」も忠実に再現します。
当イラスト(線画)で採用しているジークレー版画は、原画を8ミクロン間隔でとらえ、質感・色彩を超精密にデータ化したものです。
このイラストデータをそのまま出力するのではなく、一枚一枚すべてにレタッチを加え、オリジナルを追求していきます。
レタッチが完了したら、イラストを出力します。データに応じて大・中・小のインクドットを打ち分けるMSDT(マルチ・サイズ・ドット・テクノロジー)を採用した、強力なデジタル出力機を使用します。
こうして出力された高精細版画に、お客様を描き入れることになります。
モノづくりに妥協を許さない『GRAMAS』は、遠山晃司のイラストを忠実に表現するため、さまざまな技法の中からジークレー版画を採用しています。